SDGsとユニセフの関係を教えて下さい。

SDGsとユニセフの関係を教えて下さい。

まず、SDGsですが、これは正式には「SustainableDevelopmentGoals(持続可能な開発目標)」と言います。
2015年9月に国連で採択され、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間に達成すべき17の大きい目標と、169の具体的なターゲット群が示される事となりました。

SDGsの内訳

内訳を具体的に見て行くと、「貧困撲滅」や「飢餓の根絶」、「安全な水とトイレの世界普及」に「海と陸の豊かさを守る」等の内容が確認出来ます。
この動きに、国際連合児童基金こと、ユニセフも呼応しています。
組織は第二次大戦終結直後の混乱期に誕生し、日本も戦後の混乱期から長い間、助けを受けていた時期があり、現在も50代後半~60代以上の人達の中では脱脂粉乳等の食糧援助をしてもらった時の事を覚えている人達も多いです。
現在の主要任務は、発足当初の「第二次大戦の余波を受けている児童救済」から、「戦災や内戦の劣悪環境下にある子供の支援」という事で多少変化していますが、理念その物には大きい変更はありません。
日本の拠点は渋谷にありますが、募金活動やテレビのCM等も盛んに行っており、協賛企業も多い関係から現在でも日本で活動を見掛ける機会は少なくありません。

SDGsが掲げる7つの点と活動の上で親和性が高い

そんなユニセフですが、SDGsが掲げる「貧困撲滅」や「飢餓の根絶」、「質の高い教育の普及」と「人や国の不平等の是正」、そして「ジェンダー平等」と「全ての人への教育と福祉の普及」という7つの点と、活動の上で親和性が高いです。
例えば、 ユニセフは18歳未満の子供の権利を保障する「子供の権利条約」の啓蒙活動等も行っていますが、18歳未満の子供が健全に成長する為には、SDGsが提唱している項目の完遂は必要不可欠 とも言えます。
「産業と技術革新の基盤の制作」や「働きがいと経済成長の両立」や「ジェンダー平等」、「クリーンエネルギー普及」と「地球温暖化対策の明確化」等、SDGsの定めるテーマに中には、一見すると児童の育成とは直接関係は無い様な内容も入っている様に見えたりもします。
ですが、これらの部分とて、児童が健全に育つ社会の育成という点では何れも無関係ではありません。
世界規模で各国が豊かとなり、産業や技術が順当に確信していき、ジェンダー関係の問題が是正されるのであれば、その分劣悪な環境が消える事になりますので、児童に取っても大きいメリットが見込めます。

日本ユニセフ協会ではSDGsCLUBというサイトを作る

貧しいからこそ、働かなくてはならなかった時間を勉強に費やす事が出来る様になりますし、無知が原因で起きていた差別等も科学的でしっかりした教育が行き届く様になれば、次第に消えていきます。
実際、日本ユニセフ協会ではSDGsCLUBというサイトを作り、この採択の啓蒙活動に努めており、サイト内には学校教育で使える教材用や、子供向けの自由研究等に使える資料等が豊富に掲載されています。
中でも、既に17の目標達成の為に世界中で行われている活動の紹介には、力が入っており「具体的に何かしたいのだけれど、何から手を付けて良いのか分からない」という様な場合には、この辺りを参考にしてみるというのも悪くありません。
具体的な内容の内訳としては、「パナマでマングローブの守り人になる活動を始めた子供達」や「モルドバで視覚障害がある人の為のアプリを開発した少女の話」、「インドにて屋外排泄の習慣を子供達がトイレで是正出来た出来事」に「モザンビークにて携帯電話で若者の悩み解決をした話」等が閲覧出来る様になっています。
何れも動画が掲載されており、短いながらもしっかりまとまっているので、雰囲気を知るというだけでも一見の価値があります。

ESG企業という考えについて

ちなみに関連する概念としては、ESG企業という考えがある事等も押えておきたいポイントです。
ESGとは、環境(Environment)と社会(Social)、そしてガバナンス(Governance)の3つの頭文字を合わせた言葉であり、「従来型の利益追求型には限界があり、この3つの要素を重用した企業こそがより長く続く企業である」という考え方です。
現在急速に支持者を増やしており、方針をこれに合わせて転換する様な企業も増えて来ています。
ただ、ESGの考え方は経営とのバランスを上手に考えていないと、本業である企業活動に痛手になってしまう事もあるマイナス部分もあり、「実際に興味はあるのだが、何から手を付けて良いのか分からない」という事で静観の姿勢を採る様なケースも実際にあります。
そんな時に、SDGsのテーマを改めて確認してみると、自社が具体的にESG企業という事で動けそうな部分が見えてくるというメリットが期待出来ます。

まとめ

ユニセフの方も、協力企業を募ったり、企業向けのセミナーを少なからず開いていますので、その辺りに参加してみて自社の新しい形を模索するというのも、これからの時代を考えるに辺り、1つの選択肢と言えます。

最終更新日 2025年4月22日 by hadair